■4月の高知新聞メディトーク ~子供の包茎について~
「包茎」とは陰茎先端の亀頭が包皮に覆われ露出していない状態を言い、包皮の口が狭いため亀頭を出せないものを真性包茎、包皮をめくって亀頭を出せるものを仮性包茎と言います。包茎については様々な情報が錯綜し、ご両親を不安にさせる事も少なくありません。まず生まれてきた男の子は包茎の状態が正常で、成長とともに亀頭と包皮の癒着が剥がれ、包皮の伸展も良くなり性器が急激に成長する第二次性徴期(14-15歳頃)にはほとんどの男子は包皮が完全に剥けるようになります。よって子供の包茎で積極的な治療を必要とする場合は医学的にはほとんどありません。子供のおちんちんをよく見ると包皮下に黄色い塊が透けて見えることがよくありますが、これは皮膚の新陳代謝によりできた垢、恥垢であり、これにより自然と亀頭と包皮の分離が進み剥けやすくなりますので、摘出する必要はありません。包茎で問題となることとしては「亀頭包皮炎を繰り返す」、「排尿時に包皮が膨らみ、おしっこが飛び散る」、「嵌頓包茎を起こす」、「腎臓、膀胱などの尿路感染症を起こす」などの可能性があり、その際には積極的治療を検討します。泌尿器科専門医へ相談してください。