■1月のメディトーク~足のむくみについて~
足のむくみ(浮腫)について
夕方になったら靴が履きにくくなる、いままで履いていたズボンが窮屈になって太ったのではないかと疑問に思ったことはないでしょうか。これは下肢に脂肪ではなく、異常に水分が増加したむくみ(浮腫)の可能性があります。浮腫とは細胞と細胞の間の水分(組織間液)が異常に増加した状態をいい、毛細血管の血圧が上昇する場合、血管内の蛋白質濃度が低下する場合、毛細血管が蛋白や水分を通しやすくなった場合などに生じます。浮腫を起こす病気としては心不全、甲状腺機能低下症、肝硬変、薬剤性、腎臓病、原因不明の特発性などがありますが、足の浮腫については下肢静脈瘤が原因の事が特にご老人において多くあります。人間は立って生活をしており、下肢の静脈血は下肢の筋肉によるポンプ作用と静脈弁による逆流防止作用によって心臓の方へ重力に逆らって戻りますが、この機能が衰えると浮腫が発生します。したがって「座ったまま長時間仕事をする」、「運動不足」、「足を冷やす」などをきっかけに下肢の浮腫が出現、悪化することがあります。適度な運動、マッサージ、足枕など対策を行っても改善しない場合はかかりつけ医に相談して下さい。