■平成29年12月のメディトークは~夜間頻尿のあれこれ~です。
夜間頻尿とは「夜間就寝中に一回以上排尿に起きる」という訴えと定義され、男女を問わず最も日常生活に影響を与える排尿症状と言われています。家族を含め安眠の妨げとなり、場合によっては転倒・骨折を引き起こし生命予後に関連するとの報告もあります。原因としては膀胱蓄尿障害、多尿、夜間多尿、睡眠障害などが考えられ、夜間頻尿には加齢以外に腎泌尿器科疾患、糖尿病、心不全、過度の水分摂取、睡眠障害、脳血管障害、高血圧、肥満等様々な因子が関与します。これらの原因がさまざまな程度に影響し、夜間多尿あるいは夜間膀胱容量の低下、あるいはその両方の病態を引き起こし、夜間頻尿が成立しています。治療は膀胱容量の増加あるいは夜間尿量の減少を目的とした対症療法であり、水分、カフェイン、塩分制限などの生活習慣の改善、日中下肢の挙上や散歩などの行動療法また抗コリン薬や抗利尿薬投与などの薬物療法を行います。一方、原因となる基礎疾患に対する根本的治療も重要です。個人差がありますが、夜間頻尿は一般的に3回以上で治療の必要性がでてきます、泌尿器科専門医にご相談ください。